犬や猫へのマイクロチップ装着を義務化する改正動物愛護法が12日、参院本会議で全会一致により可決、成立した。ブリーダーなど繁殖業者に装着を義務付ける一方、一般の飼い主は努力義務とする。飼い主の責任を明確にし、捨て犬や捨て猫を防ぐ狙い。公布から3年以内に施行される。

 インターネットに犬や猫の虐待動画を投稿するなど、悪質なケースが後を絶たないため、改正法は動物虐待罪を厳罰化。

マイクロチップは獣医が注射器で動物の皮膚に埋め込むもので、これにより遺棄や虐待を防ぐほか、災害時などに飼い主の特定に用いることなどが想定されているという。改正法では犬や猫の販売業者に対して、チップの埋め込みと環境相への登録が義務化される。

これまで49日(7週)とされてきた出生後の販売禁止期間を56日(8週)に延長したほか、動物虐待罪を「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」に厳罰化する。