子ども見守る愛犬734匹 「わんわんパトロール」部隊に感謝状
感謝状を贈られた県獣医師会の市川陽一朗会長(中央)ら
子供たちを狙う犯罪を防ごうと、愛犬家584人と734匹の「わんわんパトロール」部隊が活躍している。隊員は小中学生の登下校の時間帯に散歩し、子供たちに声かけをしたり、何かあれば県警に通報したりする。部隊を立ち上げた千葉県獣医師会は2日、千葉県警から感謝状を贈られた。
この活動は2017年3月に松戸市で小学3年の女子児童が登校中に連れ去られ殺害された事件を受け、昨年6月に始まった。隊員たちは愛犬の首輪に「ワン証」やバンダナを付け、できる限り朝夕に小中学生の通学路を散歩する。隊員になると、愛犬の健康診断費用1千円や、マイクロチップの装着費用1500円が助成される。
県獣医師会長の市川陽一朗さん(55)は川崎市の児童殺傷事件に触れ、「子供あっての日本の将来。いろいろな形で社会や地域に貢献したい」と話す。市川さんが経営する動物病院は松戸市にあり、犬を飼っていない人も一緒に歩いて声かけするなど見守りへの関心が高いという。県警の延澤加壽雄生活安全部長は「地域の絆と連帯が強まり、防犯力の向上にもつながる。一層連携して取り組みたい」と話した。
問い合わせは県獣医師会(043・232・6980)へ。
わんわんパトロールとは
わんわんパトロールとは、犬の飼い主の皆さんが、日課としている愛犬との散歩のときに、「わんわんパトロール隊」と書いてある蛍光色の帽子をかぶり、周囲にちょっと気を配りながら普段の散歩コースの地域を見回るというもので、どなたでも気軽に無理なくできる愛犬とのパトロールです。